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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
07 一九四〇年(昭和十五年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页
六月三十日
寝冷えなさらないように。
六月三十日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
六月三十日 第四十三信
いまやっと一かたまり仕事を片づけたところ。そして、この紙をひろげていたら、デンポー。承知いたしました。明朝そのようにしてもってゆきましょう、但、今大観堂は目録をもっているでしょうか、あやしいと思われます。本のネがピンピンでしょう、ですから目録つくれないかもしれないのです、いつぞや目録欲しいと云ったらありませんでしたね、昨年のこと。
お手紙ついたら書こうと思っていたのに。まだよ。
さて、よくない気候ですね。体が疲れやすくて閉口です。さぞそうでしょうね、おなかは大丈夫? あさっては御苦労さまです。雨が二十五日から本腰で、島田の方はやっと田植が出来ました由、お母さんのお手紙。友子さんがうちのことをよくやって、達ちゃんの好きそうな料理もこしらえて、と本当におよろこびで何よりです、全く見つけもののお嫁さんね。あれで達ちゃん、お母さんのおこしらえになるものは勿論何とも申しませんが、おかみさんがまずいものしかつくれないとむくれる方だから、本当によかったわね。