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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
07 一九四〇年(昭和十五年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页
でも、二時頃というのは毎晩のことではなかったのよ。その点は御休神下さい。
一頁勉強のことも元よりそのつもりで居りました。私がいくらかジャーナリスティックな仕事と、そうでない仕事との見境いがつくようになって来たのもおかげですから。
それから島田からかえりのことね。あれは偸安という意味からだけではなかったのでした。非常に疲労していたし、且つ又婚礼の場所へ御客に来たひとのことなどの関係で、その方が途中スラリとすむこともあったのでした。いずれ又お話しいたしますが。行きはおっしゃるようで行ったのですから。そして、そんなことについて、面白くもないものたちがすましこんでいるような雰囲気がすきでないことなんか自明ですしね。多賀ちゃんなんかの所謂影響のこともありますけれど、前後の事情から彼女も大いに恐慌していたから、意味はわかっていました。まさかぜいたくとは思いません。その点は大丈夫よ。念のために一こと。
今年の夏は体の工合は案外にもちそうです、オリザニンもちゃんとよくのんでいるし、眠ること、食物のこと、よく気をつけて居りますから、何しろ、八月から長いものかき出そうといきごんでいるわけですから。