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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
07 一九四〇年(昭和十五年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页
ところで、富雄に召集がかかって八月一日に出かけます。何ういう種類の召集か分らず。明日たか子が御相談いたしましょう。いやなところを思うとムカムカするが、一人の若い女が、ともかく世の中と組みあってゆくのですから、同じ利用するにしても大局的なましの方向に役立つ以上、利用されてやるつもりでは居りますから、その点は御安心下さい。
十九日づけのお手紙。いくらかでも冷たいトマトがあればまアまアね。玉子は売りに出ていますが、痛んでいるリツが多いから。牛乳はおなかにあって居りますか? 下痢になりませんか。アメリカあたりの標準で、体のためになるのは四合五勺が単位ですね。ただそれだけはのめますまい。料理に入れるのを入れてですから。どうかうまい組合わせで栄養をおとりになるように。そのことでの倹約は全く無意味よ。味噌汁は汗をかいた体のために力がつきますが、召上るでしょうか。塩分がいるのです、汗をかくと。塩分は非常に大切のようです、肉体の疲労には。
島田からかえりのこと、一般的なこととしてよくわかります。半徹夜なんか絶対して居りません。そうすると朝おそくなり、体がもちにくくて、暑さ一層凌ぎにくいのですから。