轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

に成熟することは、何と面白い愉しいことでしょう。私たちが愈※(二の字点、1-2-22)よく生きて、一人二人のもたぬものを、数千万の世代として持つようにしてゆくことは、決して根拠のない空想ではないわ。極めてリアルなことだわ。生む力が精神にもあるということは、普通何でもなく考えられているより意味のあることです。

バックの「この心の誇り」は鶴見の娘が訳して、しかも抄訳で、日本の読者に分りよくするためと云って、自分の感想を入れたというおそろしいしろものです。いかにも親父の娘らしいでしょう? ですからこの本は、よむに苦しいような本よ。云ってみれば、文字の間にチラチラ、チラチラする作品をさぐり出して、よんでゆくようなわけですから。それでも、ここにはやっぱり面白いものがあります。男が仕事と家庭とを二つながらなくてはならないものとするように、女も生活力のつよいひとにとっては、仕事も家庭もいる。その自然であるべきことが、自然として世俗の通念に納得されない。その葛藤です。人間同士の理解には限界のあることをバックは結論としています、しかし彼女はその狭い主観的な輪が、歴史のなかでひろげられてゆくかくされた可能におかれている点は見落しているのよ。