轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

ハガキが来て、古田中さんという母の従妹に当るひとの病状がよくなくて早く会いたいと云って来ました。このひとは糖尿だったのを永年放っておいてもう五十何歳かで悪化していて、私はこの間うち迚も行けなかったから、この間西川から坐布団を見舞いに送らしたら、それが気に入って愈※(二の字点、1-2-22)会いたくなったのですって。困ったこと、ではあしたでも一仕事すまして出かけなければなりますまい。このひとは、ああ覚えていらっしゃるでしょう? 私たちにあの奇麗な白藤の花をくれた夫人です。私たちごひいきのひとです。もうずっと会いたがっているのについ行けず。

女のひとは男よりこういう病気をこじらします。男は大切な仕事があり、そのために忍耐して加養します、女はうちにいて、自分の体に自分が使われて病もわるくするし、はたにも苦痛を与えることになってしまいます。その点は林町の母もそうでした。ちっとも長生しなかった。

何だろうユリは。何故仕事しないでこんなこと喋っているのだろう、とお思いになるでしょうか。でもきょうはそれは仕方がないとおわかりでしょう?

この手紙御覧になる頃は、きっとムと口をしめて机についているでしょうから御安心下さい。