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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
07 一九四〇年(昭和十五年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页
ローマ数字5、1-13-25))、箱根町全景(※(ローマ数字6、1-13-26))の写真絵はがき)〕
(※(ローマ数字1、1-13-21))こちらは八十二度から四度です、東京も余りちがわないようね。何しろ一家総出ですからなかなかの賑わいです。泰子、太郎めっきり元気で泰子はやっと食欲が出た由。私は空気のいいのとお客のないのとが何よりで、ついた日は午後二時間も眠って又早く熟睡いたしました。眼はやはりこの度でいいようです。遠く遠くと水平線をながめて居ります。
〔余白に〕全部で六枚つづき
(※(ローマ数字2、1-13-22))きのう(七日)は、珍しく私が来たというので国、咲、太郎、私、従弟の紀という一行で午後から夕刻まで箱根まわりをしました。始めて通ったところで仙石原というところがひどく気に入りました、高原的な眺望で。これも初めて芦の湖を小さい汽船で渡りました。仙石原を通ったとき、私の心に一つの遠い夢想がわいて。きっとあなたのお気にも入る風景だったものだから。そこのエハガキがなくて残念です。
(※(ローマ数字3、1-13-23))こちらもいろいろの生活資料が統制でおかみさん大苦心です。