轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はなもかたなも

花も刀も

山本 周五郎

「税のしるべ」大蔵財務協会、1955(昭和30)年1月~7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,364 字 · 178 页

青空文庫

ないか、そうだ、おれは孤独じゃあない」

幹太郎は眼をつむり「やるぞ」と口の中で云った。

――謙遜になろう。

と、彼は思った。

彼は千葉周作を尊敬してはいたが、なに負けるものかという意地もあった。頼母に「訪ねてみてはどうか」と云われたときも、剣士として対等に会うなら会おう、いまは会いたくはないと思った。

――教えを受けるなら浅利又七郎もいるし、斎藤弥九郎、伊庭軍兵衛、大石進などもいる。なにも千葉周作には限らない。

そう考えたのである。

自分の稽古を見られたこと、秋の総試合で千葉の北辰一刀流と、自分のあみだした技とを、ぶっつけてみようと思った対抗意識が、そんなふうに考えさせたのであろう。だが、幹太郎はいま「謙遜になろう」と思った。

いちど秋田に相談したうえで、千葉道場を訪ねてみよう。そしてその結果によっては、入門してみっちり修行し直すのもいい。そう心をきめた彼は、翌日すぐに旅籠町の『山源』へゆき、秋田平八に使いをだした。

平八は午後おそく来た。

辞任のいきさつを聞いたとき、平八は咎めるような眼つきで幹太郎を見た。彼は幹太郎がお豊の面倒をみることに反対だったし、なにか悪いことが起こるような予感があったので、辞任の驚きよりも、怒りのほうを強く感じたようであった。