轻松读懂日语经典作品
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はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
「税のしるべ」大蔵財務協会、1955(昭和30)年1月~7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,364 字 · 178 页
鉄炮は刀より強い。だが一発の弾丸は必ず敵に命中するとは限らないし、その一発が絶対に避けられないともいえない。
――第一発を仕損じて、第二発を充填する暇に、とび込んでいって斬ることもできる。
深喜はそうも思った。
自分は自分の道をゆこう。千葉周作には彼の道があるし、自分には自分の道がある。刀法で身を立てる以上、すぐれた技法をくふうして『勝つ』ことが第一だ。『技』とは奇巧ではなく、敵を討つための正確な太刀さばきをいうのだ。
――勝つことは正しい。
正しいことが邪道である筈はない。
深喜はそう信じた。そして、周作にはもちろん、誰にも知れないように、ひそかに必勝の技のくふうを続けた。
その四年のあいだ、ほかにはあまり変ったことはなかった。故郷のほうも、同じようなぐあいらしく、妹のかやが婚期におくれそうなので「良縁があったら嫁がせてはどうか」と手紙をやったが、母からの返事によると「かやにその意志がない」ということであった。婚資のないことも、理由の一つだろうし、おちぶれた郷士の娘では、ちょっと縁がないかもしれない。
――おれが第一流の剣士になり、道場でも持つようになれば、いい縁談もあろう。