轻松读懂日语经典作品
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はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
「税のしるべ」大蔵財務協会、1955(昭和30)年1月~7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,364 字 · 178 页
「話はそれだけだな」
「いちど黒門町へ来てもらいたいんだ」と、平八は深喜を見た。
「私は今月限りで、淵辺道場を出るつもりだ、そうなれば、店でいっしょに暮すことになるから、そのまえに、いちど来てもらって」
「いやだね」
深喜はさえぎった。
「秋田には、ずいぶん世話になっている、その点では、いまでも有難いと思っているが、世話になったことと、この問題はべつだ」
「たしかに」
「おれも正直に思うことを云うが、ここまで無視されればもう充分だ」
平八は頭を垂れた。
「父が死んだあとは、たとえ形式だけにしろ、おれは平手の家長だ、そのおれに無断で、そこまで事をはこんだとすれば、もうおれの出る幕はないだろう」
「しかし、こうするには、やむを得ない事情があったんだよ」
「たくさんだ」と、深喜はどなった、「その不自由な足を、そう売り物にしないでくれ」
平八は「平手」と云い、その眼に怒りをあらわした。跛を売り物にするな、という言葉に屈辱を感じたのだろう。平手と呼びかけて、するどく深喜を見あげたが、すぐにぎゅうと唇をひき緊め「わかった」と低い声で云った。すべておれが悪いのだ、また改めて頼みに来よう「だが、どうかお母さんや、かやさんを悪く思わないでくれ」