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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
六
玄徳は容易にゆるさない。しかし次の日となると、はからずもここへ、ひとりの適当な人物が、天の配剤かのごとく、玄徳を訪ねて来た。
六
その人は、李恢、字は徳昂といい、蜀中の賢人といわれ、士民の尊敬も浅くないので、綿竹の城にある趙雲からわざわざ書簡をそえて紹介して来たものであった。
李恢は玄徳にいった。
「孔明軍師がこちらへお出でになったでしょう」
「昨夜、関中に着いた」
「馬超を招き降さんがためではありませんか」
「どうしてわかる」
「俗に、傍目八目というではありませんか。第三者として傍観しておれば、孔明軍師がきょうまでのあいだに、漢中の張魯にたいして、どんな手だてを打っておるかは、楽屋から舞台を覗いているようによくわかるものです」
「待て待て。それはおいて、ご辺はここへ何しに来たか」
「馬超を説かんとして来ました」
「ふうむ。……馬超を説いて、予の帷幕に招いてくる自信があるか」
「あります。孔明軍師を除いては、おそらく、その使いをなすものは、私のほかにありますまい」
「しかし、ご辺はさきに、劉璋を諫めた人と聞いておる。いままた、この玄徳に言をなして、予のために働こうという。