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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
三
と、掌をさすようにいった。
孫権は手を打って、
「そのときだ。伏兵をして、彼を狭い山道に生捕るのは」
と、あわてて軍令に立ちかけたが、呂蒙はまだ碁盤に向って、独りにやにやと笑っていた。
三
「さあ、さしかけの局を、片づけてしまいましょう。今度はわが君の番ですが」
呂蒙は、碁盤をへだてて、孫権へ次の手をうながした。
孫権はもう心もそぞろに、
「それどころではない。碁をもうやめて、麦城の間道へ手配をせねば」
というと、呂蒙は、
「ご心配には及びません。たとえ関羽に地をくぐり空をかける術ありとも、もう絶対にあの中から逃げることはできないまでに、作戦の手順は行き届いておりますから」
「では、城の搦手にも、裏山の方面にも、すでに伏兵が向けてあるのか」
「もちろんです。――さあ、次の手をどうなさいますか」
と、また盤をつきつけた。孫権もそう聞いて落着きを得、ふたたび局面にむかって碁をさしているとこんどは呂蒙が急に、
「……そうだ、北の門の寄手がすこし手強すぎる。誰か、潘璋を呼んでくれぬか」
と、独り言をつぶやいて、うしろにいる武士へいいつけた。
すぐ潘璋が呼ばれてきた。呂蒙は碁をうちながら振り向いて、