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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
二
けれども、帝の軍備には、たちまち内部の反対が燃え、学士秦のごときは、直言して、その非を諫奏した。
「朕と関羽とは一体である。いまやその関羽なく、呉は驕り誇っている。なんで坐視するに忍ぼうや、汝らこれ以上、朕を阻むにおいては獄へ投じ、首を斬らん」
頑として、玄徳は耳もかさなかった。彼の温和で保守的な性格からいえば、晩年のこの挙はまったく別人のような観がある。
二
孔明もまた、表を奉った。
――呉を伐つもよいが、いまはその時でありません。
と、極力諫奏したが、ついに玄徳を思い止まらすことはできなかった。
蜀の章武元年七月の上旬、蜀軍七十五万は、成都を発した。
このうちには、かねて南蛮から援軍に借りうけておいた赤髪黒奴の蛮夷隊もまじっていた。
「御身は、太子を傅して、留守しておれ」と、孔明は成都に残した。
馬超、馬岱の従兄弟も、鎮北将軍魏延とともに、漢中の守備にのこされた。ただし漢中の地は、前線へ兵糧を送るためにも、重要な部署ではあった。
で、発向した出征軍は、先陣に黄忠、副将に馮習、張南。中軍護尉に趙融、廖淳。うしろ備えには直臣の諸大将。宗徒の旗本など、堅陣雲の如く、蜀の峡中から南へ南へと押し流れて行った。