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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
漢中併呑
一
臣も、なにとてこれ以上、情けのない業をしましょう。本来、無情は曹操の好んですることではないのですが、ああいう問題が表面化しては、捨ておくわけには参らないではありませんか」
曹操は、一日、朝へ出て、幽愁そのものの裡に閉じ籠っておられる帝へ奏した。
そしてまた、自身の女を、強いて皇后にすすめ参らせた。帝も拒むお力はなく、彼の言に従われて、ついに翌春の正月、晴れて曹操の一女は、宮中に入り、皇后の位に即いた。当然、それとともに曹操もまた、国舅という容易ならぬ身分を加えた。
漢中併呑
一
(――急に、魏公が、あなたと夏侯惇のおふたりに内々密議を諮りたいとのお旨である。すぐ府堂までお越しありたい)
賈からこういう手紙が来た。使いをうけたのは、曹操の一族、曹仁である。
「なんだろう?」
曹仁は、洛中の邸から、すぐ内府へ急いだ。
ここの政庁の府でも、曹仁は魏公の一門に連なる身なので、肩で風を切るような態度で、どこの門も、大威張りで通った。
すると、曹操のいる中堂の入口まで来ると、
「こらっ、待て」と、何者かに誰何された。
見ると、許が、狛犬のように、剣をつかんで、番に立っている。