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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
「お聞き及びのとおり、にわかに荊州へ立ち帰ることとなった。明日、関門をまかり通る」
と、使いをやって開門を促しておいた。
高沛は手を打って、
「楊懐、絶好な時が来たぞ。明日、玄徳がここを通過したら、軍旅の労をねぎらわんと、酒宴を設けてその場で刺し殺してしまおう。――蜀の憂患を除くためだ。抜かり給うな」
と、ここでは二人が手に唾して夜の明けるのを待っていた。
翌る日、玄徳は大行軍の中にあって、統と駒をならべ、何か語りながら水関へ向って来た。
すると、一陣の山風に、旗竿の竿が折れた。玄徳は、眉を曇らせて、
「や、や。これは何の凶兆か」
と、駒を止めた。
※(「广+龍」、第3水準1-94-86)統は、一笑して、
「これは天が前もって凶事を告知してくれたものです。故に、凶ではありません。むしろ吉兆というべきでしょう。――思うに楊懐、高沛がきょうこそ君を刺殺せんと待ちうけているものと考えられる。わが君、ご油断あそばすな」
「そのことならば」
と、玄徳は、身に鎧を重ね、宝剣を佩き、悪鬼羅刹も来れと、心をすえて更に駒をすすめた。
※(「广+龍」、第3水準1-94-86)統は、幕将の魏延、黄忠などに、何事かささやいて、一歩一歩のあいだにも、戦態を作りながら前進していた。