輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁

青空文庫

張飛はこれを見て、魏延を側に招き、馬上に鞭をあげて、

「魏延、あれを見たか。瓦口関を破る策は、あの百姓たちが訓えてくれるに違いない。それよりほかに破り得ることは不可能だ」と、確信にあふれた言葉。

魏延は直ぐには、この意味が解し得ない様子で、

「…………」

遥かに山上に姿を消してゆく人影を見送るばかりであった。

「誰か、直ちにあの百姓を追いかけ、驚かさぬようにして、ここへ連れてこい」と張飛は命じた。

間もなく、兵は六名ほどの百姓を連れてきた。若い者も、老人もまじっていて、いずれも何かおびえた顔を土につけた。

張飛は、静かに、つとめて優しく、

「お前たちは、どうして、こんな嶮しい山路をたどって、この山を越えようとしているのか」

と、訊ねた。

年のいった百姓は、代表の格で幾分たじろぎながら、

「はい、わたくしたちは、みんな漢中のものでございますが、いま、故郷へ帰ろうと此処まで参りますと、なんでも、本道には激しい合戦があると聞きましたために、蒼渓をすぎて、梓潼山の檜釿川から漢中へ出ようと相談致しまして、この山へかかった訳でございます」と答えた。

「うむ」

大きくうなずきながら、張飛は再び質問を発した。