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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
と、たずねた。――で、庭造りの役人が、
(楊修にて候)
と答えると、曹操は急に黙って、喜ぶ色を潜めてしまった。
なぜというに、楊修の才には、曹操もほとほと感心しながら、余りに、自分の意中をよく読み知るので、その感嘆もいつか妬みに似た忌避となり、遂には彼の才能にうるさいような気持を抱くようになっていたからである。
魏王の位についてからの曹操は当然、次の太子は誰に譲ろうかと、わが子をながめていた。ある時、彼は侍側の臣に命じて、
(明日、長男の曹丕と、三男の曹子建とを、城へ招き呼ぶが、ふたりが城門へ来たら、決して通すな)といいつけておいた。
曹丕は、門で拒まれた。兵隊たちに峻拒されて、やむなく後へ帰ってしまった。
次に曹子建が来た。同じように関門の将士が、通過を拒むと、
(王命を奉じて通るに何人か我を拒まん。召しをうけて行くは弦を離れた箭の如きもので、再び後へかえることを知らぬ)と、云い捨てて通ってしまった。
曹操は聞いて、さすがは我が子だと、大いに子建を賞めたが、後になって、それは子建の学問の師楊修が教えたものだとわかり、がっかりすると共に、
(よけいな智慧をつけおる)と、彼の才に、その時も眉をひそめた。