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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
ご辺も末代まで汚名をのこされるなよ」
成何も今は死を決し、おうっとそれへ答えるや否や、槍を揮って、崖下へ駈け出した。敵の一つの筏がそこから岸へ上がろうとしていたからである。
だが、近づくが早いか、成何は大勢の敵に、滅多斬りにされてしまった。蜀の兵は喊声をあげながら※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳の足下まで上がってきた。※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳はそれと見るや、弓を捨て、岩石を抱え、
「汝ら、何を望むか」
と、頭上へ落した。血と肉と岩石は、粉になって飛んだ。
彼は手近な岩石をあらかた投げ尽した。いかに巨きな岩も彼の手にかからない物はなかった。死力というか、鬼神の勇というか言語に絶した働きだった。
人も筏もその下にはみな影を没し去っていた。※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳はまた弓を握った。しかし彼の周囲には累々たる部下の死骸があるだけで、もう生きている味方はなかった。
なお、ばしゃばしゃと四辺へ矢石が降り注がれてくる。さしもの※(「广+龍」、第3水準1-94-86)徳も力尽きたか矢にあたったか、ばたっと仆れた。――近づきかねていた蜀勢のうちから、すばやく一艘の河船が漕ぎよせてきた。