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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
「漢の朝廷には今、そんな才覚のある朝臣もいないし、第一政事をなす機能すらすでに許都にはなくなっているのに、手をつかねて、勅命のくだるのを待っていたとて、いつのことになるか知れたものではない。故に、自分は直接、漢朝へ迫って、天子に奏し、ここに勅命をいただいて来た」
と、華※(「音+欠」、第3水準1-86-32)は懐中から詔書を取り出して、一同に示したうえ、
「謹んで聴かれよ」
と、声高らかに読みあげた。
詔書の文は魏王曹操の大功を頒し、嗣子曹丕に対して、父の王位を即ぐことを命ぜられたもので――建安二十五年春二月詔すと明らかにむすんである。
重臣始め、諸人はみな眉をひらいて歓んだ。もとよりこれは漢帝のご本意でなかったこと勿論であろうが、その空気を察して、この際大いに魏へ私威を植えておこうとする華※(「音+欠」、第3水準1-86-32)が、許都の朝廷へ迫ってむりに強請してきたものなのである。
が、名分はできた。形式はととのった。
曹丕はここに、魏王の位に即き、百官の拝賀をうけ、同時に、天下へその由を宣示した。
時に、一騎の早馬は、
(陵侯曹彰の君。みずから十万の軍勢をしたがえ長安よりこれへ来給う)