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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
実に、魏の僭位は、これほど念に念を入れた上に行われたものであった。
受禅台は、繁陽の地を卜して、その年十月に、竣工を見た。三重の高台と式典の四門はまばゆきばかり装飾され、朝廷王府の官員数千人、御林の軍八千、虎賁の軍隊三十余万が、旌旗や旆旛を林立して、台下に立ちならび、このほか匈奴の黒童や化外の人々も、およそ位階あり王府に仕えるものは挙って、この祭典を仰ぐの光栄に浴した。
十月庚午の日。寅の刻。
この日、心なしか、薄雲がみなぎって、日輪は寒々とただ紅かった。
献帝は台に立たれた。
そして、帝位を魏王に禅るという冊文を読まれたのである。玉音はかすれがちに時折はふるえておられた。
曹丕は、八盤の大礼という儀式の後、台にのぼって玉璽をうけ、帝は大小の旧朝臣を従えて、御涙をかくしながら階下に降られた。
天地の諸声をあざむく奏楽が同時に耳を聾すばかり沸きあがった。万歳の声は雲をふるわした。その夕方、大きな雹が石のごとく降った。
曹丕、すなわち魏帝は、
「以後国名を大魏と号す」
と宣し、また年号も、黄初元年とあらためた。
故曹操にはまた「太祖武徳皇帝」と諡された。