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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
「やあ、蘊先生、明日はお帰りだそうですな。どうでした? あなたの対蜀観察は。ははは。まあ一杯いただきましょうか」と、主賓の近くに坐していきなり手を出した。
張蘊は自分の尊厳を傷つけられたように、不快な顔をして、亭主の孔明にむかい、
「何者です。彼は」と、たずねた。
孔明が答えて、――益州の学士で秦、字は子勅です、と紹介すると、張蘊はあざ笑って、
「学士か。いや、どうも近頃の若い学士では」
すると秦は、色を正して、屹と、彼に眸を向けた。
「若いと仰せられたが、わが蜀の国では、三歳の童子もみな学ぶの風があります。ゆえに年二十歳をこえれば、学問にかけてはもう立派な一人前のものを誰もそなえておる」
「では、汝は、何を学んだ?」
「上は天文から下は地理にいたるまで、三教九流、諸子百家、古今の興廃、聖賢の書およそ眼を曝さないものはない」と秦※(「宀/必」、第3水準1-47-56)はあえて大言を放った後で、
「――呉の国ではいったい、何歳になったら学士として世間に通るのですか。六十、七十になってから、やっと学問らしいものを身に持っても、それでは世に貢献する年月は幾らもないではありませんか」