Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

けんなんじょなん

剣難女難

吉川 英治

Lesen Sie 剣難女難 (けんなんじょなん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 243.807 Zeichen · 482 Bildschirme

Aozora Bunko

「ややッこりゃお侍様どうなさりました」

若者はすぐ抱き起こして流れの水をすくって呑ませた。新九郎は落着いてふとわが身を省りみると、天の加護と云おうか、さしたる怪我もしていなかった。してみると、断崖から小六が槍を投げ飛ばした刹那新九郎も運を天に任せて藤蔓から身を放したのが、この奇蹟となったのであろう。

「ここはどこでござろう?」

「よく何ともござりませんでしたな。この渓流の出るところが保津川の上流でござります。わしはこれから一里半ばかり下の深谷村の儀助というものでござりますが、まあわしの家で少しお憩みなさるがようがすだ」

と儀助は新九郎の無事であるのを、むしろ怪しんでいるくらいであった。

「ではお言葉に甘えて、ご厄介になりたいが」

「ええご遠慮はございません。わしも飛んだ命拾いをしたようなものでがす」

と儀助は魚籠を肩にかけて案内して行った。新九郎もさて立ち上がってみると、さすがに骨と肉とが離れるような疼痛をどこともなく覚えるのだった。

二

「儀助殿、たいそう竹刀の音が聞こえるが、この近所に道場でもござるのか」

新九郎は今日で三晩親切なこの家の世話になっていた。