Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
Lesen Sie 剣難女難 (けんなんじょなん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 243.807 Zeichen · 482 Bildschirme
知り、なくては過ごせぬ酒浸りのまま、その儀はふッつり断念仕り候
結句、堕落の腐肉を町奴道に捨てて、泥土に踏まるる花ともなれ、その日その日を遊侠のしたい三昧、身に勝ちすぎた非望に苦艱いたすより、気儘気随の世渡りこそ、太く短かく面白しと浮世を悟り候てより、流るる歳月を知らず、自棄酒の味も忘れかねつつ、ついに今日、変り果てし醜骸をお目にふれ候こと、寔に天の冥罰、そら怖ろしと酔心を冷し候といえども、乞食三日の譬の如く、到底今となっては真人間に成り難き新九郎にござ候。あわれ外道とも思せ、腰抜けとも思せ、犬畜生ともお蔑み下されたく候
さりながら、大月玄蕃だけは、かならず私の腕にて刺止め申す自信これ有り候ゆえ、お身ご不自由なる兄上様は郷里月巣庵にてご安養のほどひたすらねがい上げ奉り候
また千浪殿も、拙者ごとき者は、世に亡き者と思い諦められ、ご帰国の上、他家へのご縁をお求めなさるべく、この二つだけは、外道の奈落より新九郎が本心の合掌、卑怯ながら涙願熱望つかまつり候
新九郎
御兄上
千浪どの
二伸、今生の拝顔も怖らくは今日を限りと覚え候、お情けには、武士を捨てたる野良犬の後をお尋ね下さるまじく、さらばご息災を蔭に祈りて、無恥の酔言を書き捨てて茶屋よりこのまま消え去り申すべく候