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Japanische Klassiker mit Furigana

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けんなんじょなん

剣難女難

吉川 英治

Lesen Sie 剣難女難 (けんなんじょなん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 243.807 Zeichen · 482 Bildschirme

Aozora Bunko

「勝敗は時の運、いつまで苦に悩むことはござらぬ。で拙者も、先日来のお手紙に依って、早速殿にお身の上を嘆願いたしたところが、案ずるより産むが安しで、殿にも、ウム大月玄蕃か、あれも捨てた腕前ではないに、いまだに浪人致しおるとは不愍な奴、旧禄通り召抱えてつかわせい――という有難いご諚じゃ」

「えッ、では返り新参の儀叶いましたか、へへっ、ひとえに伊予殿のご尽力忝のう存じます」

「ついては明後日、牛込赤城下のお上屋敷へご同道申すゆえ、朝のうちに当屋敷までお足労下さるまいか……」

「承知仕りました。何分当日は、ご前よしなにお口添えを願っておきまする」

と、玄蕃は如才なく面談を切り上げて、間もなく溝口伊予の屋敷の外へ再び姿を現して来た。

彼は、ほくほく顔して、歩きながらも独りで悦に入っていた。

「ふふん……、物は試しと持ちかけた話が、こうとんとん拍子に行こうとは意外だった。どうやら運が向き変って、この分では一陽来復、昔の全盛を返り咲きさせるのも近いうちだわい……」

心に悦びがあるので、自然足どりも浮き浮きして、およそ十四、五間、屋敷小路を出て来ると、不意に曲り角から、