Japanische Klassiker mit Furigana
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ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
ずっと前に目を通した防長二国の風土書上の記事では、一方にサンバイの祭が盛んに行われていると共に、他の一方には村々の稲の虫追いを、サバエ送りと称してこれも、大がかりな人を興奮させる行事であった。それ故に何か二つの名称の間には関係があるかと、考えずにはいられなかったが、この方は現に害虫をサバエという語があり、また五月蠅なす悪しき神などという古記の文句もあるので、田の神とは直接の繋がりはなさそうであり、強いて関係を付けるならば、無意識なる外形の感染があった位のものであろう。とにかくにこの名は珍しくまた新しく、古い日本語の訛って伝わっているものとはどうしても解しにくいのであった。
そこでまたいろいろの飛んでもない推測説が起りやすい。あるいは私のもその一つというまでに過ぎぬだろうが、倉田一郎君が採訪した伊予の越智大島の例では、田畠の神をサンボウサンと呼んでおり、この言葉はまた周防都濃郡の田植歌にもある。讃州の方にももしや飛び飛びに、そういう名は残っておらぬかどうか。たった二つでは何分にも心もとないが、この方ならば少しばかりの心当りが東日本にもあるのである。