Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

○

八日の日の畏さを守護しようとした霊物の名が、ミカワリからミカエリに移り動いたということは、むしろほほえましい自然の変化とも私には受取られる。世の常の妖怪とてもトッテカモ、またはクウゾというのは口ばかりでたいていはこちらが目をまわしてしまうだけであった。怖ろしいのは主として眼であって、それが顔の真中に一つあるのも無論こわいだろうが、ふり返ってじろりと見るなども、気味が悪いことは同じだったろう。そうして実際はそれ以上に、別に何もしていないのである。あるいは松明を手に持って、家のまわりをぐるぐるとあるくなどという話もあったらしく、慎しみの足りない家が、怪し火で焼けたというような話もあったかは知らぬが、そういうことはもうはっきりとしていない。

これに対して一つ目小僧さんの方では、下駄はき物を屋外に脱ぎすてておくと、夜分に彼が来て目に見えぬ焼印を押して行き、そうせられると当人が病気になるなどといっていた。つまりは家に閉じ籠って静かに一夜を守っていればよいので、出てあるかなければこんな怖ろしい目にも遭わずにすむのだから、話がどうしても面白くなるわけである。