Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
「若君と二夫人のお行方をたずね、明け方から血眼に駆けまわり、ようやく甘夫人だけをお探し申して、これまでお送りしてきたのだ。して、わが君には?」
「この先の木陰にしばしご休息なされておる。君にも、幼君や夫人方の安否をしきりとお案じなされておるが」
「さもあろう。では張飛。ご辺は甘夫人と糜竺を守って、君の御座所まで送りとどけてくれ。それがしは、またすぐここから取って返して、なお糜夫人と阿斗の君をおたずね申してくる」
云い残すや否や、趙雲は、ふたたび馬を躍らせて、単騎、敵の中へ駆けて行った。
すると彼方から十人ほどの部下を従えた若い武者が、ゆったりと駒をすすめて来た。背に長剣を負い、手に華麗な鎗をかかえている容子、然るべき一方の大将とは、遠くからすぐ分った。
趙雲はただ一騎なので、近づくまで、先では、敵とも気がつかなかったらしい。不意に名乗りかけられて若武者はひどく驚愕した。従者もいちどに趙雲をつつんだが、もとより馬蹄の塵にひとしい。たちまち逃げ散ってしまい。その主人たる若武者は、あえなく趙雲に討たれてしまった。
その際、趙雲は、
「や。いい剣を持っている」