Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
二
それを孟徳新書などとは……あははは、新書とは、人をばかにしたものだ」
「聞き捨てにならぬおことば、然らばこの書の前に類書があるといわるるか」
「戦国春秋の頃、すでにこれとそっくりな著書が出ておる。著者が誰とも知れぬものゆえ、丞相はそのまま、書き写して、自分の頭から出たもののように、無学の子弟に自慢しているものでござろう。いやはや、とんだ新書もあるものだ」
哄笑また哄笑して、張松はわらいを止めなかった。
二
多少、張松に好意をもっていたらしい楊修も、彼の無遠慮なわらい方と、その大言に、反感をおぼえたらしく、眼に蔑みをあらわして云った。
「いくら何でも、まさか三尺の童子が、このような難解な書を、暗誦じているなどということはありますまい。法螺もおよそにおふきにならんと、ただ人に片腹痛い気持を起させるだけですよ」
「嘘だとお思いなさるのか」
「たれも真にうける者はないでしょう。試みに、御身がまず自分で暗誦してごらんなさい。できますか」
「三尺の童子でもなすことを、なんでそれがしにお試しあるか」
「まあまあ、事実を示してから、お説は聞くとしようではありませんか」
「よろしい。