Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
亡流
一
「これは?」と仰天して、白河のあたりまで逃げ去り、ほっと一息つきながら、馬にも水を飼い、将士も争って、河の水を口へすくいかけていたが、――かねて上流に埋伏していた関羽の一隊は、その時、遠く兵馬のいななきを耳にして、
「今だ!」
と、孔明の計を奉じて、土嚢の堰を一斉にきった。さながら洪水のような濁浪は、闇夜の底を吠えて、曹軍数万の兵を雑魚のように呑み消した。
亡流
一
渦まく水、山のような怒濤、そして岸うつ飛沫。この夜、白河の底に、溺れ死んだ人馬の数はどれ程か、その大量なこと、はかり知るべくもない。
堰を切り、流した水なので、水勢は一時的ではあった。しかしなお、余勢の激流は滔々と岸を洗っている。
僥倖にも、曹仁、曹洪の二大将は、この大難から辛くもまぬかれて、博陵の渡口まで逃げてきたが、たちまち一彪の軍馬が道を遮断して呼ばわった。
「曹軍の残兵ども、どこへ落ちてゆくつもりだ。燕人張飛がこれに待ち受けているのも知らずに」
ここでもまた、潰滅をうけて、屍山血河を作った。曹仁の身もすでに危うかったが、許が取って返し、張飛と槍を合わし、万死のうちから彼を救った。
張飛は、大魚を逸したが、