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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

しかも、そのことはまた、忠の根本とも合致するでしょう。どうか、末節の小義にとらわれず、忠孝の大本にかえって下さい。われわれ兄弟の父母の墳は、みな江北にあって江南にはありません。他日、朝廷の逆臣を排し、劉玄徳の君をして、真に漢朝を守り立てしめ、そして兄弟打揃うて故郷の父母の墳を清掃することができたら、人生の至楽はいかばかりでしょう。――よもや世人も、その時は、諸葛の兄弟は伯夷叔斉に対して恥じるものだともいいますまい」

瑾は、一言もなかった。自分から云おうとしたことを、逆にみな弟から云いだされて、かえって、自分が説破されそうなかたちになった。

その時、江の畔のほうで、遠く出陣の金鼓や螺声が鳴りとどろいていた。孔明は、黙然とさしうつ向いてしまった兄の心を察して、

「あれはもう呉の大軍が出舷する合図ではありませんか。家兄も呉の一将、大事な勢揃いに遅れてはなりますまい。また折もあれば悠々話しましょう。いざ、わたくしにおかまいなく、ご出陣遊ばしてください」と、促した。

「では、また会おう」

ついに、胸中のことは、一言も云いださずに、諸葛瑾は外へ出てしまった。そして心のうちに、