Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
すると、侍列の中から、
「丞相、嗟嘆には及びません。てまえが周瑜を説いて、お味方に加えてみせます」
と、いった者がある。
人々は、その大言に驚いて、誰かとみると、帳下の幕賓、蒋幹、字は子翼というものだった。
「おう、幹公か。足下は周瑜と親交でもあるのか」
「それがしは九江の生れなので、周瑜とは郷里も近く、少年時代から学窓の友でした」
「それはよい手がかりだな。もし呉から周瑜をはずせば、呉軍は骨抜きになる。大いに足下の労に嘱すが、行くとすれば、何を携えてゆくか」
「何もいりません。ただ一童子と一舟を賜わらば充分です」
「説客の意気、そうなくてはならん、では、早速に」
と、彼のため一夕、旺なる壮行会を設けて、江に送った。
蒋幹は、わざと、綸巾をいただき、道服をまとい、一壺の酒と、一人の童子をのせただけで、扁舟飄々、波と風にまかせて、呉の陣へ下って行った。
「われは周都督の旧友である。なつかしさのあまり訪れて来た。――と称する高士風のお人が今、岸へ上がってきましたが?」
と、聞いて、周瑜は、からからと笑った。
「ははあ、やって来たな、曹操の幕賓になっているとか聞いていた蒋幹だろう。