Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
、第3水準1-93-58)沢をして将軍の懐刀とし、それがしに曹操へ使いする大役を仰せつけたいお心ではありませんか」
「そうだ。まことに、ご辺の察する通り、ご辺をおいて、誰にこの大事を打ち明け、さらに、大事の使いを頼めようか」
「よくこそ、お打ち明け下さいました。私を知って下さるものです」
「では、行ってくれるか?」
「大丈夫、ひとたび、信をうけて、なんで己れを知る人に反けましょうぞ。世に出て君に仕え、剣を佩いて風雲に臨みながら、一功も立てずに朽ちるくらいなら、生きていても生きがいはありません。まして老将軍すら、一命を投げ出して、計りごとにかかっておられるのに、どうして小生らが、微生を惜しみましょう」
「ありがたい」
黄蓋は彼の掌をとって、じぶんの額にあてながら、涙をながした。
「事、延引しては、機を誤るおそれがある。将軍、そうきまったら、直ちに、曹操へ宛てて一書をおかきなさい。それがしが、如何にもしてそれをたずさえて参りますれば」
「おお、その書簡はすでに人知れず認めて、これに隠してある」
枕の下から厚く封じた一通を手渡した。沢はそれを受取ると、さりげなく暇を告げ、夜に入ると、いつか呉の陣中からすがたを消していた。