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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

その手は喰わん」

「どうしてそう……一体このわしを頭から疑われるのか」

「まだいうか。蔡和、蔡仲は、まったく呉に降って、かたく予に忠節を誓いおるもの。豈、汝らの妨げに遭って、ふたたび魏の軍へかえろうか」

「そ、そんな」

「だまれ、だまれっ。本来は一刀両断に斬って捨てるところだが、旧交の誼みに、生命だけは助けてくれる。わが呉の軍勢が、曹操を撃破するのも、ここわずか両三日のあいだだ。そのあいだ、この辺につないでおくのも足手まとい。誰かある! こやつを西山の山小舎へでもほうりこんでおけ。曹操を破って後、鞭の百打を喰らわせて、江北へ追っ放してくれるから」

と、蒋幹を睨みつけ、左右の武将に向って、虎のごとく云いつけた。

武士たちは、言下に、

「おうっ」

と、ばかり蒋幹を取り囲んで、有無をいわさず営外へ引っ立てて行った。そして、一頭の裸馬の背に掻き乗せ、厳しく前後を警固して西山の奥へ追い上げた。

山中に一軒の小舎があった。おそらく物見小舎であろう。蒋幹をそこへほうり込むと、番の兵は、昼夜、四方に立って見張っていた。

三

蒋幹は、日々煩悶して、寝食もよくとれなかったが、或る夜、番兵に隙があったので、ふらふらと小舎から脱け出した。