Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
五
二股の大鎌槍とでもいうような凄い打ち物である。
だが、趙雲に向っては、その大道具も児戯に見えた。
馬と馬を駈け合わせて戦うこと十数合。もう陳応は逃げ出していた。
「口ほどでもないやつ」と、追いかけると、陳応は、何をっと喚いて、飛叉を投げつけた。趙雲は、それを片手に受けて、
「返すぞ」と、とっさに投げ返した。
陳応の馬が、竿立ちになった。趙雲は猿臂をのばして、その襟がみを引っつかみ、陣中へ持ち帰って訓戒を与えた。
「およそ喧嘩をするにも、相手を見てするがいい。汝らのたのむ兵力と、劉皇叔の精鋭とは、ちょうど今日のおれと貴様との闘いみたいなものだ。今日のところは、放してやるから、城中へ戻って、よく太守趙範にも告げるがいい。何も求めて滅亡するにはあたるまい」
と陳応は野鼠のように城へ逃げ帰った。
太守の趙範は、
「それ見たことか」と、初めに強がった陳応をかえって憎み、城外へ追い出してしまった後、あらためて趙雲子龍へ、降参を申し入れた。
趙雲は満足して、この従順な降将へ、上賓の礼を与え、さらに酒など出してもてなした。
趙範は、途方もなく喜悦して、
「将軍とてまえとは、同じ趙氏ですな。