Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
と、周瑜の計に反対し、それよりも、この際やはり玄徳を婿と定めて、彼の帝系たる家筋とその徳望を味方に加え、常に呉の外郭にその力を用いたほうが賢明ではあるまいかと、思うところを述べた。
ところが、母公としては、それも気のすすまない顔で、
「聞けば、劉玄徳とやらは、年も五十路というではないか。なんでまだ世の憂き風も知らぬあのむすめを、他国のそんな所へ、しかも後添えになどやれましょうぞ」
と、いってみたが、喬国老が、しきりに、
「いやいや、よく考えてごらんあれ。年齢の少ない者にも老人があるし、年はとっても壮者をしのぐ若さの人もある。劉皇叔は、当代の英雄、その気宇はまだ青春です。凡人なみに、年の数で彼を律することは当りません」と、説いたので、やや心をうごかし、それでは明日、その玄徳を一目見て、もし自分の心にかなったら、むすめの婿としてもいいが――と云い出した。
孫権はもとより孝心の篤い人なので、心のうちでは煩悶したが、老母の意志には少しも逆らうことができない。その間に、母公と喬国老とは、明日の対面の場所や時刻まできめてしまった。
場所は城西の名刹甘露寺。――喬国老はいそいそ邸へ帰ると、すぐ使いを出して、玄徳の客館へ旨を伝えにやった。