Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「許都の魏兵三十万のみでなく、合の張遼も合して来るだろう」

「大丈夫です」

「どういう自信があって?」

「西涼の馬騰が、つい先頃、都で殺されたそうです。その子二人も禍いに遭ったようですが、本国には馬氏の嫡男馬超が残っていた筈です。この人へわが君から密使をおやりなさい。いま馬超を語らうことは至極たやすく、しかも馬超ひとりを動かせば、曹操以下三十万の精兵も魏一国に金縛りにしてしまうことができましょう」

二

西涼州の馬超は、ある夜、ふしぎな夢をみた。

「吉夢だろうか。凶夢だろうか」

あくる日、八旗の将に、この夢のことをはなした。

八旗の将とは、彼をめぐる八人の優れた旗本組のことである。

それは、

侯選。程銀。李湛。張横。梁興。成宜。馬玩。楊秋。

などの面々だった。

「さあ。わからんなあ。吉夢やら凶夢やら」

みな武弁ばかりなので、彼の夢に判断を下し得る者もなかった。

馬超のみた夢というのは、千丈もある雪の中に行き暮れて仆れているところへ、多くの猛虎が襲いかかって来て危うく咬みつかれようとしたところで眼がさめたというのである。いい夢らしくもあり、悪夢らしくも考えられた。