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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

「あれか。馬超とは」

近づかぬうちから、曹操は内心一驚を喫した様子である。文化に遠い北辺の胡夷勢と侮っていたが、決して、彼は未開の夷蛮ではない。

「やよ。馬超」

「おうっ。曹操か」

「汝は、国あって、国々のうえに、漢の天子あるを知らぬな」

「だまれ、天子あるは知るが、天子を冒して、事ごとに、朝廷をかさに着、暴威をふるう賊あることも知る」

「中央の兵馬は、即ち、朝廷の兵馬。求めて、乱賊の名を受けたいか」

「盗人猛々しいとは、その方のこと。上を犯すの罪。天人倶にゆるさざる所。あまつさえ、罪もなきわが父を害す。誰か、馬超の旗を不義の乱といおうぞ」

いうことも、しっかりしている。これは口先でもいかんと思ったか、曹操は馬を退いて、

「あの童を生捕れ」と、左右の将にまかせた。

于禁と張が、同時に、馬超へおどりかかった。馬超は、左右の雄敵を、あざやかにかわしながら、一転、馬の腹を高く覗かせて、うしろへ廻った敵の李通を槍で突き落した。

そして、悠々、槍をあげて、

「おおういっ……」と一声さしまねくと、雲霞のようにじっとしていた西涼の大軍が、いちどに、野を掃いて押し襲せてきた。

その重厚な陣、ねばり強い戦闘力、到底、許都の軍勢の比ではない。