Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
「敵中作敵の計は、疾く前から考えのあったことですか」
「戦機は勘だ。また天来の声だ。常道ではいえない。戦前の作戦は、大事をとるから、ただ敗けない主義になりやすい。それがいざ戦に入ると疾風迅雷を要してくる。また序戦では、参謀の智嚢と智嚢とは敵味方とも、いずれ劣らぬ常識線で対峙する。だがそのうちに、天来の声、いわゆるカンをつかみ、いずれかが敵の常道を覆すのだ。ここが勝敗のわかれ目になる。すべて兵を用いるの神変妙機は一概にはいい難い」
かれの解説は、子弟に講義しているように、懇切であった。諸将はまた、口々に訊ねた。
「出陣の初め、丞相には、西涼軍の兵力が刻々と増し、その中には八旗の旗本、猛将なども多いと聞かれたとき、手を打ってお歓びになりましたが、あれは如何なるお気持であったのですか」
「西涼は、国遠く、地は険に、中央から隔てられている。その王化の届かぬ暴軍が、いちどに集まって来てくれれば、これは労せず招かず猟場に出てくれた鹿や猪と同じではないか」
「ははあ、なるほど」
「もし、彼らが、西涼を出ず、王威にも服せず、ただ辺境にいて、威を逞しゅうしているのを、遠征しようとするならば、莫大な軍費と兵力と年月を必要とする。