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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

関羽の養子関平は、敵の兵糧車七十余輛を分捕って、初陣の意気軒昂たるものがあった。

さらに、白馬にまたがった玄徳のすがたが、これへ見えると、諸軍声をあわせて、勝鬨をあげながら迎えた。

「ご無事で」

「めでたく」

「しかも、大捷を占めてのご帰城――」と、人々はよろこび勇んで、新野へ凱旋した。旗幡翻々と道を埋め、土民はそれを迎えて拝舞雀躍した。

孫乾は、留守していたので、城下の父老をひきいて、郭門に出迎えていた。その老人たちは、口をそろえて、

「この土地が、敵の蹂躙から免れたのは、ひとえにわがご領主が、賢人を厚くお用いなされたからじゃ」と、玄徳の英明をたたえ、また孔明を徳として仰いだ。

しかし孔明は誇らなかった。

城中に入って、数日の後、玄徳が彼に向って、あらゆる歓びと称讃を呈しても、

「いやいや、まだ決して、安心はなりません」と、眉をひらく風もなかった。

「いま、夏侯惇の十万騎は、残り少なに討ちなされて、ここしばらくは急もありますまいが、必定、この次には、曹操自身が攻め下って来るでしょう。味方の安危如何はその時かと思われます」

「曹操がみずから攻めてくるようだったら、それは容易ならぬことになる。