Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
さるご名誉を持つ幕下の将士とあれば、たとい百万、二百万、挙げて西蜀に攻め来ろうとも、蜀の天嶮、蜀兵の勇、これをことごとく屠るに、なんの手間暇が要りましょうや。丞相もし蜀の山川風光の美もまだ見給わずば、いつでもお遊びにおいでください。おそらくふたたび銅雀台にお還りの日はないでしょう」
どっちが威圧されているのか分らない。ずいぶん他国の使臣には会ったが、曹操のまえでこれほど思いきったことをいった男はかつて一人もない。
当然、曹操は赫怒した。楊修に向って、
「言語道断な曲者。その首を、塩桶に詰めて、蜀へ送り返せ」と、身をふるわせて罵った。
楊修は極力弁護した。不遜な言は吐くが、張松の奇才は実に測り知れない。どうか寛大なご処置を垂れてください。私の身に代えてもと嘆願した。
「いかん。断じてならん」
曹操はきかない。しかし、荀まで出て、かかる奇能の才を殺すことは、やがて天下に聞えると、必ず丞相の不徳を鳴らす素因の一つに数えられましょう。殺すことだけはお止めになったほうがよろしい。そういってともども諫めた。
「しからば、百棒を加えて、場外へ叩き出せ」
こんどは、兵に命じた。