Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
「いやいや、青州は都に近い良い土地がら、ご成人ののちは、朝廷へすすめて、官人にしてあげる用意じゃ。黙ってゆかれるがいい」と、突っ放した。
ぜひなく、劉※(「王+宗」、第3水準1-88-11)は母の蔡夫人と共に、数日の後、泣く泣くも生れ故郷の国土をはなれた。そして青州への旅へ立ったが、変りやすい人ごころというものか、つき従う供の者とて幾人もなく、ただ王威という老将が少しばかり郎党を連れて、車馬を守って行ったきりだった。
そのあとである。曹操はひそかに于禁をよんで、なにか秘密な命令をさずけた。于禁は屈強なものばかり五百余騎をひッさげて、直ちにあとを追いかけた。
ここ何川か、何とよぶ曠野か、名知らぬ草を、朱にそめて、凄愴な殺戮は、彼らの手によって決行された。――蔡夫人や劉※(「王+宗」、第3水準1-88-11)の車駕へ、五百騎の兵が狼群のごとく噛みついたと思うと、たちまち、昼間の月も血に黒ずんで、悲鳴絶叫が、水に谺し、野を馳けまわった。
老将王威もまた、大勢に囲まれて、敢なく討死し、そのほか随身すべて、ひとりとして、生き残った者もなかった。
母子草
一
于禁は四日目に帰ってきた。