Japanische Klassiker mit Furigana
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けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
Lesen Sie 剣難女難 (けんなんじょなん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 243.807 Zeichen · 482 Bildschirme
が、一角は先に笊組の諜者となって、隅田川で生不動の身内を鏖殺しにしようとした企みの手引きをしたことがあるため、なるたけ顔を見せないようにしているのだ。もっとも賭け試合を望んでくるほどの者は、たいがい奇怪な投げ槍の秘術を見たいがためそれを所望するのが九分以上であるから、金井一角が福野流の体術をもって対手に立つような場合は滅多にない。
ところで、もう一人の浪人は何者かと見れば、これなん、春日重蔵と千浪とが、血眼で尋ね求めている当の怨敵大月玄蕃である。もともと、小六と玄蕃とは雨龍の山荘にいた時代からの古馴染であるのを思えば、ここに大月の姿を見ることも、さしたる奇蹟でも何んでもない。が、各※(二の字点、1-2-22)太い線を持った三浪人が、期せずしてこの怪しげなる、楽屋を同じ巣として集まったことがすこぶる妙にも観察される。
「こう不印ではうまい酒にもありつけない」
小六は銭笊を振って、中の二分銀を数えた。
「まだ今朝からやッと二両二分の稼ぎ、小屋代を引き源七の手当を引き、臂の久八に地代を取られた日には残るところがない」
「いくら流行ものにしたところで、余り廃りが早過ぎる。