Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
Lesen Sie 剣難女難 (けんなんじょなん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 243.807 Zeichen · 482 Bildschirme
今の様子じゃ大月さんの後を追って奥州路の果てまでも行きかねない……」
お延は妖婦に似もやらず、いつにない仏心を起して、しみじみと呟いていた。小六はせせら笑って、
「おいおい、柄にもねえ寝言を云うな。そう来なくちゃ折角玄蕃から頼まれた甲斐がありゃあしない。これでまんまと彼奴らを方角違いの長い旅へ追いやったから、まずしばらくは安心というものだ」
「お前さんの量見方にも呆れるねえ、自分を仇と狙っている訳でもないものを、飛んだお世話やきをして嬉しがってる気が知れないよ」
「女の分際で余計な差し出口を叩くまい。拙者と玄蕃と一角の三人は、今度改めて義兄弟の誓いを結んだのだから、これから先は善悪とも、飽くまで互に助け合わねばならぬのだ」
「義兄弟にでも何にでもなるがいい、どうせ私にかかわったことじゃなし」
お延は隅にあった酒徳利から冷のを茶碗に注いで、グ、グ、グ、グ、グ……と一息に飲み干して、後は蓙の上へ人魚のように足を投げだした。そして荒みきった心の奥に、自暴酒の酔がどんよりと濁ってくると、お延はついこの間、思いがけなく隅田川で会った春日新九郎の姿を現にそこへ描いて、