Japanische Klassiker mit Furigana
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ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
それから鳴子を繩の中程に掛けて、風で自然に鳴るようにしてある他に、片隅には筧で山水を引いて来て、それが自然にブリキの罐を叩くようにもしてある。精々二段か三段歩かの粟の畑に、新旧五種以上のオドロカシ方法が、利用してあるのに感心したことであった。
水の流れで自然に音を立てるようにした仕掛けは、九州北部では兎鼓などと呼んでいる。ブリキの器は新工夫であるが、昔は桶のこわれとか瓢箪とかを応用したものであろう。これも一本調子に始終鳴っていたのでは価値がない。水が溜まって来ると引くりかえって、不意に大きな音をして物を敲くように、若干の意匠を加えなければならぬ。現在山間で麦搗き稗はたきに利用し、後には水車小屋とまで発達した水臼が、土地によってはソウズの名を以て知られ、古事記に出る山田の曾富騰と結び付いているのも、私には理由のあることと思える。すなわち遠くはあの書物の編述せられた時代にもすでに近頃の人がカガシを以て蓑笠の人形のことと解するのと、同一の誤りがあったらしいのである。それ程にもこの案山子は、古くかつ人に注意せられる農間の一風物であった。
農家の生産が大切となり、これに対する鳥獣の害が忍び難くなると、山村の人たちは番小屋をこしらえて、夜分もそこに往ってしばしば眼を醒まして獣を追うた。