Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

こよみと月読

揺り起そうとしてよく見ると、それは山伏ではなくて七つの黄金の大きなかたまりであったので、たちまち爺婆は大金持になったというような、心地よい話になっていて、これにもまた土地によってちがいがあるのである。

これらの多くの昔話が、何れも正月元日の前夜の事となっているのは、何かわけのあることだろうと私は思っていた。ところがずっと隔たった徳島県の祖谷山という奥まった山村では、七人の正月神という話があって、これは正月二十五日の出来事となっている。そうして話は前に挙げた笠地蔵と、七人山伏とのちょうど真中に立つようなものであった。その夜は雨が降って爺婆が家にいると、七人の正月神が来て笠を貸せと言われる。笠は四つしかなくてあとは傘二本、自分の合羽などを出して快くさし上げたというだけだが、この正月神様はその年の十二月除夜の晩になってまた訪れて来られ、褒美にいろいろの宝を賜わって、ここでも爺婆は俄か長者になったという話、これで少なくとも正月二十三夜の祭の、どうして始まったかが考えられるのである。

こよみと月読

正月の神様が二十五日頃まで、まだ村の中におられるということは、今考えると何だか長過ぎるようだが、古い日本の正月が満月の夜、すなわち旧暦の十五日を中心にして行われたとすると、これはまだ注連の内という祝いの日のうちなのだから