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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひのとびら

火の扉

岸田 国士

Lesen Sie 火の扉 (ひのとびら) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.467 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

ですから、モトムのことは、あたしが責任をもちます。あくまでも立派に育てます。兄さんに申しわけがないようなこと、井出家に迷惑が及ぶようなことは決してしません。そのことだけは……」

「そう、まあ、むきにならなくつてもいゝですよ、ねえさん、だれもねえさんを信用しないて言つてるんじやない。たゞ、その、なんですよ、これからのねえさんの生活がです、もし、どこかのだれかによつて支えられるということになるんならですね。それは、筋道が違うと、まあ早く言えば、そう思うだけなんです。どういう形式にしろ、ねえさんが子供を抱えて自活をしていかれるというのには、それ相当の、世間の同情と言いますか、そういうものが必要でしよう。ねえ、その場合、いつたい親類はなにをしているということになる。こりやあ当然そうですよ」

すべてをのみこんだような、この口ぶりには、もう、こつちを女として甘くみているところが露骨に出ていた。

「そうですかしら? あたしは、だれにも助けをもとめるようなことはしないつもりですわ。細腕でもなんでも、自分の生きる力で解決できると思うの。兄さんが生きていらしつても、この決心に変りありませんわ。