Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ひのとびら

火の扉

岸田 国士

Lesen Sie 火の扉 (ひのとびら) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.467 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

愛の誕生

一

そして、男二人は、上と下とで、ちらと視線をかわし、どちらも口をきこうとせず、そのまゝ彼女らの影がみえなくなるまで、じつと立つていた。

「なんのことかさつぱりわからん」

と、江原は、ひとり言のようにつぶやいた。

「このおれに、礼を言わんか、礼を……。さて、もう長居は無用だから、こつちもそろ/\引きあげるとしようかな。今度はお前が自分で引つ張つてくるといゝ。呼び戻しの役は一度でたくさんだ」

尾関は、そこを立ち去りながら言つた。

江原久作は、アトリエへもどると、北原ミユキの未完の裸体像を、大きな木づちでこな/″\に叩きわつた。

愛の誕生

一

北原ミユキは井出康子のふところに抱かれて、ようやく興奮からさめようとしていた。――わたしはもうだめだ、とりかえしのつかないことをしてしまつた、と、繰りかえし繰りかえし言うのを、井出夫人は、別に深くはたゞさず、およそのことを察して、たゞ、彼女の気持ちの落ちつくのを待つていた。

モトムの学校の休みには、いつしよに散歩につれ出したり、場末の映画館ではあるが、面白そうな写真がかゝると、わざ/\誘つたりした。

「わたし、いつまでもこうしてはいられませんわ。