Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
わしは信じる。なんで彼が富貴に眼をくらまされて、その志操と名を捨てよう!」
「いえいえ、事実、彼が味方の群れを抜けて、まっしぐらに、曹軍のほうへ行くのを、この眼で見届けました。確かに見ました」
すると、横合いから、
「さてこそ。ほかにもそれを、見たという声が多い」
と、呶鳴って、糜芳のことばを、支持したものがある。
殿軍を果たして、今ここへ、追いついてきた張飛だった。
気の立ッている張飛は、眦を裂いていう。
「よしっ。もう一度引っ返して、事実とあれば、趙雲を一鎗に刺し殺してくれねばならん。君にはどこぞへ身をかくして、しばしお体をやすめていて下さい」
「否々。それには及ばぬ、趙雲は決してこの玄徳を捨てるような者ではない。やよ張飛、はやまったこと致すまいぞ」
「何の! 知れたものではない」
張飛はついにきかなかった。
二十騎ばかりの部下をひきつれ、再びあとへ駆けだして行く。すると一河の水に、頑丈な木橋が架かっていた。
長坂橋――とある。
橋東の岸に密林があった。張飛は部下に何かささやいて、二十騎を林にかくした。部下は彼の策に従って、おのおの馬の尾に木の枝を結いつけ、がさがさと林の中をのべつ往来していた。