Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
――このほかにもなお、雑多な船型や、大小の種類もあるが、総じて船首の飾りや船楼は濃厚な色彩で塗りたて、それに旌旗や刀槍のきらめきが満載されているので、その壮大華麗は水天に映じ、言語を絶するばかりである。
さて――。
呉の陣営のほうでも、決戦の用意おさおさ怠りなかった。駈けちがい駈けちがい軽舸のもたらしてくる情報はひきもきらない。
また、附近の山のうえには、昼夜、物見の兵が江上に眼を光らし、芥の流れるのも見のがすまいとしていた。
今。――そこに監視していた部将と兵の一団が、突然、
「来たっ」
「おうっ、敵の船が」
と、大きく叫んだかと思うと、だだっと駈け降りて来て、周都督の本陣のうちで呶鳴っていた。
「二列、二手にわかれた敵の蒙衝と走舸が、波をついて、こなたへ襲せてきます。敵です! 敵です!」
それと共に、山の上からは、物見のあげた狼煙のひびきが、全軍へわたって、急を報らせていた。
「すわ」
周瑜もすぐ轅門に姿をあらわしたが、ひしめく諸将に向って、
「立ちさわぐには及ばん。たかの知れた小船隊だ。たれか進んで、江上に打砕き、序戦の祝いに手柄を立ててみる者はないか」