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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

礼儀はきわめて篤い。賓主の座をわかつやすぐ、魯粛は彼を責めた。

「曹軍百万の南征で、第一に擒人となるものは、おそらくあなたのご主君備公であったろうと思う。それをわが呉の国が莫大な銭粮を費やし、兵馬大船を動員して、必死に当ったればこそ、彼を撃破し、お互いに難なきを得ました。その戦果として、荊州は当然、呉に属していいものと考えられるが、ご辺はどう思われるか」

孔明は、笑って、

「これは異なおことば。荊州は荊州の主権のもので、曹操のものでもなし、呉に属さねばならぬ理由もない国です」

「とは、なぜか」

「荊州の主、劉表は死なれた。しかし遺孤の劉――すなわちその嫡子はなおわが劉皇叔のもとに養われている。皇叔と劉※(「王+奇」、第3水準1-88-6)とは、もとこれ同宗の家系、叔父甥のあいだがら、それを扶けて、この国を復興するに、何の不道理がありましょうや」

魯粛は、ぎくとした。

ここまでの深謀が孔明にあったとは、さすがの彼も気づかなかったからである。

「いや。……その劉※(「王+奇」、第3水準1-88-6)は、たしか江夏の城にいると聞いておる。よも、この荊州の主としてはおられまい」