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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

間もなく宵の城門を、五百余りの精兵が、元日の夜というのに、剣槍閃々と駈けだしてゆく。

呉侯孫権の怒りはしずまらず、彼の罵る声が、夜になっても呉城の灯をおののかせていた。急を聞いて登城した程普が、おそるおそる彼にたずねた。

「追手の将には、誰と誰をおつかわしになりましたか」

「陳武と潘璋をやった」

「ご人数は」

「五百」

「ああ、それではだめです」

「なぜだ」

「すでに呉妹君には、一たん良人と契られた玄徳に深く同意あそばして、このご脱出とぞんじます。さすれば、女性ながら、日頃より尚武のご気質、あの男まさりな御剛気は、呉の将士とはいえ、みな深く怖れているところです。いわんや陳武、潘璋のごときでは」

孫権はそう聞くと、いよいよ憤って、たちまち、蒋欽、周泰の二将をよび立て、

「汝ら、この剣を持って、玄徳を追いかけ、必ず彼奴を両断し、また予の代りに、妹の首をも打って持ってこい。もし命に違うときは、きっと、其方どもを罪に問うぞ」

と、身に佩いたる剣を取りはずし、手ずから二将に授けて、早く行けと急きたてた。

凛々細腰の剣

一

夜も日も馬に鞭打ちつづけた。さる程にようやく柴桑の地へ近づいて来る。